楽習会202320
実施日:令和6年3月14日(木)13:30~15:10
■ 楽習会テーマ:原子力防災について
日立市総務部 原子力安全対策課 佐藤慎太郎氏を講師にお招きし原子力防災のお話を伺った。
最初に放射線・放射能について、私たちが1年間に受ける放射線量、放射能を浴びると身体はどうなるのかなど、基本的なことを理解し易い言葉でご説明いただいた。次に原子力災害の防護措置、放射線から身を守る3原則、避難の仕方、PAZ(予防的防護措置を準備する区域、UPZ(緊急防護措置を準備する区域)など具体的にご説明いただいた。重要なことは日立市に隣接する地域に防護措置の対象となる原子力関連事業所があり、万一に備え避難指示の出た場合の避難先・行動について具体的な説明があった。特に放射能被害を避けるのは花粉症対策に似たところもあるとの説明は分かり易く参考になった。
質疑応答に移り参加者から放射線被ばくで不安に思う身近な関心事や万一に備えた避難の方法について多くの質問があり、内容を紹介する。
【質問】避難先に関して風向きとの関係はどうなっていますか。
防護シミュレーションは風向きにより大きく変わり、全てを網羅したものはまだ出来ていません。代表事例を想定し避難先を決めていますが今後の課題です。災害時は情報を的確に得る必要があります。
【質問】レントゲン検査での被爆は複数回の検査を受けることもあって中々安心ができないのですが大丈夫でしょうか?
平常時の年間被ばく上限1000μシーベルトに対して、胸部撮影の1回当たりでは60μシーベルト程度の影響で複数回の検査では影響はない。レントゲン検査は安心してください。
【質問】安定ヨウ素剤の有効期限や使用法はどうなっているのですか。
薬の有効期限は5年程度、錠剤の有効期限はもっと長いのが一般的です。避難時に飲むのが良い。
【質問】市内に防護室施設はどの程度整備されていますか。
坂下地区などに数施設がありますが、まだまだ充分とは言えない。避難困難者用に設置されるものです。
あってはならない原子力災害であるが万一に備えた知識と心構えを分かり易く説明いただき、最後にご講話いただいた佐藤講師に拍手で謝意を示し本日の楽習会を終了した。
参加者20人
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