楽習会202220

実施日:令和5年1月26日(木)13:30~15:30

■ 楽習会テーマ:
  茨城新聞社記者から見た日立市について

講師の茨城新聞社日立支社長兼編集部長兼常陸太田支局長 山本和朗氏 今回の楽習会は茨城新聞社日立支社長の山本和朗氏を講師にお招きし、記者の目から見た日立市の生い立ち、歴史並びに人口減に悩む現状の課題などをお話しいただいた。山本氏は、常陸太田市のご出身で日立支社を皮切りに東京支社、本社報道部デスクなど多くの部署を経験され、現在は日立支社長兼編集部長兼常陸太田市局長を拝命されている。
 お話は「いはらき創刊号」(1891)の発刊、茨城新聞社の歩みから始まり、日立支社は昭和14年(1939)に新しい日立市の誕生に合わせ新設されたこと。また、個人的に歴史が大好きだと言うことから、佐竹藩と県北郷土との関わり、佐竹藩の重臣が築城した大窪城、海を見渡せる地形を戦略的な場所とした水戸藩、徳川斉昭の思惑など歴史資料や写真の画像でご紹介いただいた。県北で地名の付いた由来についても、八溝地区金鉱山の川下で砂金が取れて金砂郷、鮭の遡上が訛って助川など、沢山の興味深い古くからの言い伝えなどもご紹介いただいた。更に久原房之助、小平浪平など近代の日立市の歴史を築いた人物のお話もあり、参加者も引き込まれるように聴き入っていた。
 講話の後半では、日立市政を取材された経験から歴代市長の横顔、市政の取組み、市長選が連続無投票になったことの話題やエピソードなど、また、20万人を超えていた日立市の人口が16万人前半までに落ち込んだ人口減少に対し、若い世代の転出が原因であり、子育て支援に日立総合病院の診療科拡充などを含む市政の取組みについてもお話があった。働く環境問題については、同じ企業城下町で某製鉄会社の高炉廃止が報道された広島県呉市と比較し、日立市は多くの大企業の事業所と裾野の広い地場企業があり、人材もいる。日立製作所は一時期の収益悪化もあったが構造改革が進み、JX金属は最先端の部材生産に工場増設の地元回帰の方針がある。街作りについてはシャッターの降りた商店街もあるが、レンタルオフィスとして活用事例もある。また、トンネルで常陸太田と結ぶ道路計画などのインフラ整備計画について、取材を基に街作り最近の話題についてもお話があった。
 今までは断片的には知っていた日立市の歴史を改めて時系列的に分かり易く、新聞記者のタッチで街作りの思いも語っていただいた。まだまだ話し足りない、聴き足りないこともあったかなと感じたが、肩の凝らない貴重なお話を伺うことが出来、参加者全員が大きな満足感と感謝の気持ちを持たれたのではないだろうか。

参加者 26人(うち会員外1人)

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